離乳食が進み始めた中期(7か月以降)から後期にかけて、赤ちゃんの成長に欠かせないと言われる鉄分。
鉄分と言えばレバーですが、初めてあげるときってやっぱり不安。
アレルギーが出てしまったらどうしよう、どれくらいあげればいいんだろう、と、悩んだことはありませんか?
ここでは、
●離乳食中期レバーの量は1回何グラムまで?
●離乳食後期レバーの量は1回何グラムまで?
●レバーの下ごしらえ方法
●レバーを使った離乳食のレシピ
などを3人の子育て経験も活かし、ご紹介させていただきます。
レバーはいつから赤ちゃんにあげても大丈夫?
詳しく説明しますね!
赤ちゃんが生後6ヵ月を過ぎる頃になると、母乳から得られる鉄分がなくなってくるので、離乳食から補う必要があります。
ただし、離乳食中期というとまだ2回食の段階。
母乳やミルクなどからも栄養も摂取できているため、焦って急にレバーを取り入れる必要はありません。
生後7~8ヶ月になったからと、月齢だけで判断して始めるのではなく、3回食になって母乳やミルクの量が減り、本格的に鉄分が不足してくる、離乳食後期(生後9~11ヵ月)から取り入れても遅くはありませんよ。
レバーは、鶏のささみや白身魚などの動物性たんぱく質の食材に食べ慣れてから、あげるようにすればスムーズでしょう。
また鉄分は、小松菜やひじきでも摂取出来ます。
レバーを離乳食にする際の注意点とやわらかさ
レバーは、肝臓部分にあたり、ウイルス(カンピロバクターなど)がいるため、大人であっても生で食べてはいけません。
しっかりと加熱して、殺菌処理することが最重要になります。
離乳食で使うとなると、レバーの鮮度が、非常に重要となります。
新鮮なレバーを手に入れたら、すぐに調理をしましょう!
離乳食中期~後期であげるレバーの量
水溶性ビタミン(ビタミンB群、葉酸、ビタミンCなど)は、過剰に摂取しても尿から排出されます。
しかし、脂溶性ビタミン(ビタミンA、D、E、K)は体内に蓄積されやすく、過剰に摂取するとかえって体によくない働きをすることもあるのです。
離乳食の月齢で摂取する目安量(300mg)を超えないように意識しておきましょう。
離乳食で食べさせるレバーの目安量
必要以上に摂取すると、かえって健康を損なう可能性もあるので、1日の目安量を守りましょう。
●離乳食中期(生後7~8ヵ月):10g
●離乳食後期(生後9~11ヵ月):15g
●離乳食完了期(1歳~1歳6ヵ月):15~20g
※1回あたりの量です
上記はあくまでも目安です。
1回の離乳食で、他にたんぱく質やビタミンAを含む食材を併用して使う場合は、レバーの量を少し減らすなど、調整をしましょう。
レバーは、「アレルギー表示27品目の食品」には含まれていませんが、
赤ちゃんにとってたんぱく質の多い食べ物は、消化しづらくアレルギーが出ないとは言い切れません。
他の食材と同じように、初めて食べるときは小さじ1の少量からスタートしましょう。
食べ物である以上は、レバーを食べた時にアレルギー反応が起こることもあります。
下記のような症状が出たらすぐにやめてお医者さんに相談しましょう。
・口に周りの赤み、かゆみ
・じんましん
・下痢、嘔吐
・目の充血、かゆみ
7、8ヶ月頃・・・茹でてすりつぶして、のばす
9〜11ヶ月頃・・・茹でてみじん切りにする
1歳〜1歳半頃・・・茹でて小さな角切りにする
レバーの栄養素と取り過ぎ注意
鉄分は体に酸素を運ぶ大切な栄養素!
その中でもレバーは鉄分・ビタミンA・ビタミンB2の含有量が他の食材と比べてトップクラスで栄養の宝庫!野菜や海藻などに含まれている鉄より吸収率も5〜10倍も高いんだよよ!!
レバーに含まれる主な栄養素
●ビタミンA・・・抗酸化作用や免疫力を高める働きがあり、粘膜の新陳代謝を促進してくれます。
肉類の中でビタミンA(レチノール)が豊富に含まれているのは、レバーといっても過言ではありません。
※ビタミンAが多い代表的な食品は下記の通り。
食品名 | レチノール活性当量(μg)/100g |
鶏レバー | 14000(μg) |
牛レバー | 11000(μg) |
豚レバー | 13000(μg) |
うなぎ | 2400(μg) |
チーズ | 260(μg) |
卵 | 150(μg) |
離乳食期の赤ちゃんの場合、ビタミンAの目安量は1日400μgRAEとなっているので、ほんの少しの量を食べるだけで大丈夫です。
ビタミンAは肝臓に貯蔵されるため、逆に摂り過ぎも注意!
隠し味程度に、ほどよく取り入れましょう!
●ビタミンB2・・皮膚や髪の毛、口の中の粘膜や爪を健康に保ち、体の活性化や疲労回復に!
不足すると口内炎や口角炎、肌荒れの原因にもつながってしまうので、ぜひ離乳食に取り入れたい栄養素ですね。
●鉄・・・体に酸素を運んで貧血対策になる栄養素。
ビタミンCを一緒に摂取すると、より体に吸収されやすくなりますよ。
●亜鉛・・・味覚を正常に保つ働きがあります。
また、皮膚や粘膜の健康維持にもかかわっているミネラルです。
●銅・・・鉄から赤血球が作られる際に役立つミネラル。骨を作る役割も果しています。
●ビタミンB1・・・糖質をエネルギーに変換するのに必要なビタミン。不足すると疲れが取れにくくなることも。
●ビタミンB6・・・皮膚や粘膜の健康維持にも役立つビタミンB6は、不足すると皮膚炎や口内炎の原因になることも。ただし、腸内細菌がビタミンB6を作りだせることから、不足することはまれと言われています。
●ビタミンB12・・・葉酸とともに赤血球を作り出す役割があります。不足すると巨赤芽球性貧血になることも。
そのほかにも、葉酸やパントテン酸、モリブデン、ビオチンなど様々な栄養素が豊富に含まれています。
レチノール(ビタミンA)の摂りすぎにも注意!
上記でも伝えましたが、レチノール(ビタミンA)は肝臓に貯蔵されるため、過剰に摂取すると、めまいや頭痛、悪心になったりします。赤ちゃんの場合は過剰摂取すると元気がなくなったり、頭蓋内圧亢進になってしまう可能性も。
ビタミンAは野菜などにも含まれていますので、レバーだけで摂取しないよう、摂り過ぎには注意しましょう。
●0~1歳の女の子:400㎍RAE
●1~2歳の女の子:350㎍RAE
※0歳~2歳のビタミンAの摂取上限は、600㎍RAEとされています。(厚生労働省より)
新鮮なレバーの選び方
レバーは、豚、鶏、牛の順に鉄分が多いのですが、赤ちゃんには濃い味付けができず離乳食にはなかなか使いにくいもの。
そのため、比較的臭みやクセが少なく、やわらかい鶏レバーからスタートするのがおすすめですよ。
牛肉や豚肉を食べてアレルギー反応がなければ、牛豚のレバーも取り入れていくようにすれば安心です。
●鮮やかな赤~深い赤色が新鮮(黒ずんだ色は✖)
●ツヤがあるもの
●血汁が容器に流れていないもの
などをチェックしてみてください。
牛や豚レバーなど、切り身で販売している場合は、切り口の角がピンとなっているものが新鮮です。
レバーの下ごしらえ方法
1.流水で水が濁らなくなるまでしっかり洗う。
※黄色い脂肪や筋は取り除く
2.レバーの水気を一度きり、ボウルにレバーが牛乳にしっかり浸かるように入れ、少しもみこんでから冷蔵庫で15分程度漬け込む
3.最後に軽く洗い、沸騰したお湯に入れて、火が通るまでしっかり茹で、下処理完了
手間がかかりますが、この下処理作業をしっかりすることで、レバーの臭みが緩和され食べやすくなります。
離乳食調理の際も、ペーストにしたり小さく刻んであげるとグッと食べやすくなります。
レバーの保存方法
レバーは鮮度が落ちやすいので、先ほどの基準の通り、
●みずみずしさと弾力があるもの
を選びましょう。
買ってきた日のうちに調理して、使い切るか、下記の正しい方法で保存するようにしましょう。
冷凍保存の保存期間と保存方法
茹でたあと、
●使いやすい大きさのまま冷凍保存用の袋に入れるか、
●ペースト状してすや食べやすい大きさに小分けにして冷凍することができます。
(シリコン製の製氷皿か、ジップロックに入れたあと、上から食べきりサイズに定規などで分けておくと解凍し易くオススメ!)
冷凍すると約一週間くらい保存ができます。
●凍ったまま、すりおろして使う
●レンジで加熱。※長く加熱しすぎると、かたくなってしまうので注意!
レバーを使った離乳食レシピ
レバーはどうしても臭みがあるため、取り入れにくいという課題がありますよね。
●すりおろしたり、ペースト状にしてスープや出汁でのばす
●さつまいもやじゃがいも、カボチャと混ぜてあげる
だけでも、食べやすくなりますよ。
下記に、離乳食中期から食べられるレシピをご紹介させていただきます!
ジャガイモと鶏レバーのマッシュ
【材料】
無塩バター:少量
(このとき、お好みでで牛乳で煮たり、バターを風味付けに少量入れても♪)
3.沸々してきたら冷ましてから丸めて完成です。
市販のベビーフードに頼ってもO.K!
レバーの一番の課題はなんといっても下処理に手間かかること。
少量しか食べない赤ちゃんの離乳食のために頑張って下ごしらえをしても、
などという悲痛の声も多くあります。
むしろ、その方が栄養が取れる場合が多いんだよ
鉄と亜鉛とビタミンD・Aは、成長に欠かせない大事な栄養素ですが、レバーなどは下処理が本っ当に面倒。
市販の離乳食なら、面倒な下処理もいらずにしっかりと栄養が摂れますよ。
今までは、手作りの方が栄養をきちんと取れる!と信じ込んでいたのですが、
この本を読んでからは、市販への罪悪感がなくなり、下記の基準でいいものはないかと探してみました。
●有機野菜を使用しているもの
●着色料や保存料、防かび剤など不要な物が含まれていない安全なもの
そこで見つけたのが、こちらの、カインデストというベビーフードです。
こちらなら、上の条件も満たしていて、
レバーとじゃがいもがすでに混ざっているので、そのまま食べてもとっても美味しい上、マッシュにも簡単にできます。
食パンがゆにしたり、アレンジもたくさん楽しめます。
我が家は完了期のぱくぱく期のものを購入してみたのですが、具材もゴロゴロと大きいサイズのものがしっかり入っていて驚きました。
こちらは「ボルシチ」ですが、
美味しかったみたいで、めっちゃ口を開けて食べてくれました。
むしろ手作りしたものより反応が良かったので、喜んでよいものか親心としては複雑でしたが(^^;)
栄養成分はこのような感じで、鉄分の配分量が飛びぬけていて、申し分なく、。
これだけで2292円(税抜き)でした。
やはりそれなりに高い・・・と一瞬躊躇したのですが、
筆者が購入した時は、初回キャンペーンで初回980円で定期の縛りもなかったので、気軽に試してみることができました。
中期・長期なら、これだけ届きますよ。
市販の離乳食に抵抗のあった方でも、
●安心安全な有機野菜で作られている離乳食で
●栄養分が手作りのものより摂れ、
●手間から解放され
●赤ちゃんとの時間を楽しめる
なら、試してみる価値はあるのではないかと思いますよ♪
まとめ
以上、離乳食中期~後期レバーの量は1回何グラムまで?
下ごしらえ方法やオススメレシピも紹介!と題して、
●レバーは離乳食中期の生後7~8ヶ月ころから食べられる
●離乳食中期のレバーの量は1回10g程
●離乳食後期のレバーの量は1回10~15gまで
●レバーを離乳食にするための下ごしらえ方法
をご紹介させていただきました。
レバーは、栄養豊富なので、赤ちゃんの体のためにはとても良い食材です。
臭みをとるための下処理がどうしても苦手!
という方は、カインデストのような市販のベビーフードもありますので、
必要に応じて活用してみてくださいね。